クラシックカメラ 今月の「ひとこと」

ライカ最後のアナログカメラ。

どうも。店主の早田清(はやたきよし)です。ライカ最後のアナログカメラは何かといえば、やっぱりM5だと思うんだよね。何ていうか使い勝手がアナログ。ファインダーの中でシャッター速度を示す指針が見えていて、露出計の針とクロスさせると適正露出になる。この仕組みをカメラの中に入れるために、ちょっとサイズが大きくなった。デザインもバルナック型ライカ以来の「丸さ」をやめて四角くなった。この斬新さって、M3から始まったM型ライカの伝統から抜け出したくて、あえて今までどおりのカタチから変えたんじゃないかと思うんだ。

ライカM5、M4、M3(手前から奥に向かって)
ライカM5、M4、M3(手前から奥に向かって)】

あと、M5のシャッターって1/2秒から1/1000秒まで無段階で変化するんだよ。だからレンズの絞りを開放なら開放で決めておいて、ファインダーを見ながらシャッターダイヤルを回して露出が決められるんだよね。このアナログな感覚が使いやすいって、ウチのお客さんでもプロの人にM5はウケてる。要するに実用では最高のライカなんだ。

でもライカの達人、木村伊兵衛M5のことライツ・キヤノネットって呼んだんだよね。メーターの入ったカメラなんて素人くさいしヤボだと思ったのかもしれない。たぶんキライだったんだろうね。ボク個人としては好きかキライかといわれると「好きだけどキライ」かな。

ライカ M5
ライカ M5

好きな理由は、オレが直せること。ここは絶対に直らないっていう箇所が見当たらないカメラなんだよね。メーターもアナログ式だから復活できる。M6以降だと電子部品が入っているからお手上げだけれどM5なら大丈夫だね。
キライな理由は、修理がすごく面倒なところ(笑)。普通のM型ライカと比べると何倍も手数がかかる。修理の手間と値段を考えたら普通のライカだけ直して売っている方が楽なんだけど、それでもM5って直さずにはいられないカメラなんだよね。

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