クラシックカメラ 今月の「ひとこと」

早田少年、ライカで補導される

どうも。店主の早田清(はやたきよし)です。おかげ様でリニューアルも無事に完了し、新しい店でスタートしております。そこで今回は基本にかえり、ライカの話をしようかなと思います。

リニューアルした早田カメラ店と店主
ライカの王道A型。整備済み21万円

ずいぶん昔のことだけど蔵前中学1年生だった私は、上野の路上で警察官に呼び止められ、補導されちゃったの。その理由は「子供がライカを持っていた」から。店にあるライカを親父が持っていっていいよって言うもんだから、そんなに値打ちがあるとも思わずに写真を撮りに行ったんですよ。そのときのライカがA型だったらビックリだけど、そうじゃなかった。忘れもしないライカⅢaのボロボロのやつだった。

早田カメラ店入り口
ライカⅢaズマール付き 整備済み9万4500円

ボクは小学校でトロンボーン吹いていたから、音楽家を目指して中学でも吹奏楽部に入ったんだけれど、担任の技術家庭の小林先生が写真部の顧問をしていてね、ウチが写真屋だってわかったから写真部にも入りなさいって誘われたの。それで吹奏楽部と掛け持ちしながら店の薬品を持っていったりしてた。あんまり熱心じゃなかったんだけれど、文化祭で部員の作品を展示するから早田君も写真を提出するようにって言われたと親父に相談したら、何だか嬉しそうでね、このライカを持っていけってことになったの。それで都電に乗って上野まで出て動物園で写真でも撮ろうとしたら、その前に補導されちゃったんだよね。

リニューアルした早田カメラ店
ライカⅢfズミクロン付き 整備済み15万7500円

きっと親父は修理したばかりのライカⅢaで都合良く試写ができると思ったのかもしれないけれど、補導されて帰ってきちゃった。そのときのフィルムは写真部で現像したんだけれど、店と違って小さな現像タンクを使うから勝手がわからず失敗しちゃったんですよ。それ以来、写真を撮るのはあまり上手くないままだけど中学1年生でライカを使っていたことは、ちょっと自慢です。もちろん大人になれば補導される心配もないので、安心してお求めください。

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